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狼と白頭巾ちゃん

第18章 ライラの大胆な行動

俯くシンの腰には、白く細い腕が絡み付いている。


「お願い…。ここにいて……?」


ライラが、弱々しく言った。

それは先程、強い口調でシンに服を掛けてと言った時とは、全く別人であるかのように。



「ライラ⁈‼」


驚き戸惑うシンは、慌ててライラの腕を外そうとするが、それを遮るかのように、ライラが声を出す。


「シン、ゴメンなさい!あなたを怒らせたなら謝るから!だから、急に居なくならないで…」

「お、怒る?ライラ、何を言ってるの⁈とっ、とにかく、離、れてっ⁈‼」


シンは必死に腕を外そうとした。

背中につたわる柔らかい感触と温もり、更には至近距離で香る甘いライラの匂い。

それらが容赦なくシンの自身に刺激を与えてくるのだ。


(ダメだ!ダメだ‼抑えろっ)


懸命に自分に言い聞かせ、シンはライラの腕を傷つけ無いよう、爪を引っ込めた手でライラの腕を掴む。


と…、


「いやっ!離したらシン何処かに行っちゃうんでしょ?」


ライラが叫び、更に強くシンを抱き締め、


「だって!恥ずかしかったんだもん!仕方ないじゃない‼‼」


また、シンには訳が分からない事を彼女は言った。

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