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狼と白頭巾ちゃん

第3章 思惑と戸惑い

シンが自身の変化に戸惑いを覚え、それでも落ち着こうと深呼吸をしようとした時だった。

「あの、それじゃ…、私は、失礼します…」

そう言って、少女がその場から立ち去ろうとして、シンはハッとして、

「あぁっ…‼」

思わず声が出てしまった。

「えっ?」

シンの切羽詰まったような声で、少女は一旦向けた背をシンに向き直り、小首をかしげた。

「どうか、しましたか?」

少女の不安げな問いかけに、シンは慌てて言い訳をしようとした。

「あ、いや、え〜っと……」

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