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狼と白頭巾ちゃん

第20章 空の花




ちゅっ……ちゅく……


「……んっ…、はぁっ……」


くちゅくちゅ……ちゅぱっ


「んっ…」



誓いのキスは、初めは触れるだけだったのが徐々に深いものへと変わってゆき、ライラの口からはいつしか甘い吐息が漏れていた。

困った事にシンの自身は、たったそれだけの刺激でも、直ぐにムクムクと膨れ上がってしまう。


いけない!と、シンは慌ててライラの唇から離れた。

ライラは目をトロンとさせ、物足りないとでもいうような表情をして、


「…どうして?」


と聞いてくる。



その表情も、大事にすると誓った今のシンには、目の毒だった。



「どうしてって…、大事にしたいのに、出来なくなりそうだから…ね?」


そう言って身体も離すとシンは立ち上がり、近くの木に干してあったライラのエプロンを手に取った。



(別に…、良いのに……)


ライラは思ったが、流石に言葉にするのは恥ずかしくて躊躇われた。



エプロンを触りながら、シンは困ったように笑っている。

その股間にあるモノが立ち上がっていることは、抱き締められていた時に気が付いた。



シンの身体をそんな風にしてしまうのが、自分なんだと思うと、嬉しかった。

シンが喜ぶなら…。

と、ライラは思った。




けれど、シンは乾いたエプロンをライラに手渡すと、そろそろ帰らなきゃね?と、笑ってライラを立ち上がらせたのだった。

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