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狼と白頭巾ちゃん

第20章 空の花






「………」



「………ラ」



(ん……)

誰かに呼ばれたような気がして、ライラはふっと少し目を開けた。



「……ライラ…」



小声で自分の名を呼んでいる誰かがいる…。



「う、ん…、だれ……?」


どれくらいの時間、自分は眠ってしまっていたのだろうか…。

ライラはまだはっきりしない頭で、薄目を開けて声の主に聞いた。



「俺だよ、シンだ。ライラ…、迎えに来たよ」

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