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狼と白頭巾ちゃん

第10章 光の中へ…

「ハハッ……」

シンは嘲笑ってしまった。

自分に対して。

ライラを信じようとしていながら、その実、全く信じていなかった事に気付き、彼女の態度に対し、自分はなんて疑り深くて情けないんだろうかと。

そんな自分が滑稽で、つい、嘲笑ってしまったのだ。

ライラはそうとは気付かず、ただ、シンが笑ったのを聞いて嬉しくなった。

「ライラ!」

また名を呼ばれ、更に嬉しくなる。

「なぁに?」

微笑みながら、ライラが応じると…、

「行こう!花園に‼」

シンが嬉しそうに、出発の合図を送った。

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