狼と白頭巾ちゃん
第13章 重ねる逢瀬
その日のライラは、前日の彼女とは打って変わって、始終明るかった。
花園への道すがら、彼女はずっと興奮して、前日祖母の家に訪れた際の様子を、事細かにシンに話して聞かせた。
実をいえば、祖母の家から森の小道を通って帰ってゆくライラの姿を、こっそり見送っていたシンにとっては、それが朗報である事は、ライラの表情から見て取って知っていたのだが、
それでも、
彼女の言葉で伝えられる、お婆さんの喜んだ様子や、二人で過ごしたひと時の事などを聞くにつけ、シンにはまるで、それが自分の事の様に嬉しく思われて。
だから彼も、熱心に嬉しそうに話すライラの言葉に耳を傾けたのだった。
そしてそこには、前日の別れ際、ぎこちなくなってしまった雰囲気など、微塵も感じさせぬ二人の姿があった。
花園への道すがら、彼女はずっと興奮して、前日祖母の家に訪れた際の様子を、事細かにシンに話して聞かせた。
実をいえば、祖母の家から森の小道を通って帰ってゆくライラの姿を、こっそり見送っていたシンにとっては、それが朗報である事は、ライラの表情から見て取って知っていたのだが、
それでも、
彼女の言葉で伝えられる、お婆さんの喜んだ様子や、二人で過ごしたひと時の事などを聞くにつけ、シンにはまるで、それが自分の事の様に嬉しく思われて。
だから彼も、熱心に嬉しそうに話すライラの言葉に耳を傾けたのだった。
そしてそこには、前日の別れ際、ぎこちなくなってしまった雰囲気など、微塵も感じさせぬ二人の姿があった。