えっち大好き
第9章 痴漢映画館
……?
振り返ってみると、男は何食わぬ顔で
スクリーンを見ている。
…気のせいかな
気を取り直して再びスクリーンに
視線を戻したみくの胸に、
再び、男の肘が当たった。
やだもう…何?
気のじゃないよね…?
男はあきらかに手すりを乗り越えて
のほうへ身を乗り出し、セーラー服の
胸元を肘でつついているのだ。
……なんなのよ、もう
身体を捩って肘から
離れようとした時だった。
「ッ!!」
突然反対隣の席に、別の男が
座り込んで来たのだ。
…な、何?こんなに空いてるのに、
どうして私の隣に座るの?
不安を感じたアタシが立ち上がろうと
したその時、左右から腕が伸びてきて
アタシの両腕をがっしりと掴んだ。
無理矢理席に引き戻され、
大きな手で口元を塞がれる。