無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

正式な天使への掟破りの罰則はすなわち追放…

だがクズルは、まだ１４歳…『天使』ではなく『天使の見習』なのだ。

そして天使になるには２０歳になる前日に試練を受けなければならないのである。

天使の見習のクズルには、試練を受けることも、罰則を受ける事もなく、謹慎処分になるのが普通である。

クズル｢俺が謹慎処分を、素直に受けると思うか？｣
クリア｢無理だろうのぅ。｣

いかにも『謹慎処分は受けない』と話すクズルに、ニコリと微笑み言葉を返すクリア…

クリア｢では、特例として御主をやはり、追放するかのぅ…｣

クズル｢はぁ？今あんたが言ったんだろ？１４の俺は追放できないって。掟に厳しいあんたが、その掟を破るのか？出来ないよな？｣

余裕の笑みを漏らすクズル

クリア｢『特例』といったであろう？『特例』は掟をも上回る掟なのだ。｣

ガンナ｢………？｣

クズル｢はぁ？！何だよそれ！意味分かんねぇ！｣

クリア｢(御主には受ける資格があるのだよ。試練を。)｣

ぼそりとクリアはそうつぶやいた…

ガンナ｢クリア様何を？！｣

クリアが考えていることが分からず…
いや分かっているが、あまりにも唐突すぎて、そしてクズルには危険な試練だと心から感じてしまったガンナ

クリア｢クズルよ、試練を受けよ。｣

クズル｢なっ？！｣
ガンナ｢？！…クリア様クズルには早過ぎます！それに今のクズルには、あの試練は危険過ぎます！｣
二人の声が同時に重なった。