
sex? or die?
第1章 Sector1 Night and Night 1
俺はスピードメータースピードをちらっと見る。
ほんのゼロコンマ数秒。メーターはちょうど180km/hをキープ。
変化のないこのあたりなら順当なスピード。
そしてスピードメーターの脇にタイラップでくくりつけた簡易ナビを同じくらいの早さで見る。
行程のほとんどは高速道路だから道順を確認するためにではなく、
限られた時間内に目的地への到着が可能かどうかをチェックするために
慌てて出かける準備をしながら取り付けたナビ。
「目的地までのこり658km 到着予想時刻AM6:30」
エンジンスタートして約一時間。
いまのペースならギリギリ、なんとか、なる。
ただしそれは、このままほぼノンストップで走りつづけなければいけないという前提条件がつく。
700kmオーバーの距離を一気に走った経験がないので、
実際にそれが可能かどうかよくわからない。わからないからチャレンジする。
俺自身の気持ちと、おそらくあいつの気持ちも、同じだ。
わからないからチャレンジする。わかりたいと望むから、可能性に賭けてみる。
俺たちは、いやすくなくとも俺は、とっくに「帰還限界点」 を越えている。
もう、先に何が待ってるのかわからなくったって、走り続けるしかない。
そうだろ?
待ってろ、俺は約束の時間までにおまえのもとに辿り着き、
ケモノのようにおまえを抱いてやる。
ほんのゼロコンマ数秒。メーターはちょうど180km/hをキープ。
変化のないこのあたりなら順当なスピード。
そしてスピードメーターの脇にタイラップでくくりつけた簡易ナビを同じくらいの早さで見る。
行程のほとんどは高速道路だから道順を確認するためにではなく、
限られた時間内に目的地への到着が可能かどうかをチェックするために
慌てて出かける準備をしながら取り付けたナビ。
「目的地までのこり658km 到着予想時刻AM6:30」
エンジンスタートして約一時間。
いまのペースならギリギリ、なんとか、なる。
ただしそれは、このままほぼノンストップで走りつづけなければいけないという前提条件がつく。
700kmオーバーの距離を一気に走った経験がないので、
実際にそれが可能かどうかよくわからない。わからないからチャレンジする。
俺自身の気持ちと、おそらくあいつの気持ちも、同じだ。
わからないからチャレンジする。わかりたいと望むから、可能性に賭けてみる。
俺たちは、いやすくなくとも俺は、とっくに「帰還限界点」 を越えている。
もう、先に何が待ってるのかわからなくったって、走り続けるしかない。
そうだろ?
待ってろ、俺は約束の時間までにおまえのもとに辿り着き、
ケモノのようにおまえを抱いてやる。
