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私は森に来た。
望月が居た場所。
今は誰も居ない。
きちんと成仏出来たか。
しばらく目を閉じて黙祷。
無事輪廻のサイクルに戻れるように。
森を後にする。

森を後にしてたどり着いた場所は、住宅街だ。
昔、ここで私は火事に巻き込まれた。
奇跡的に助かった私。
だけど、引き換えに彼は…
思い出しても仕方ない。
火事の原因は放火であった。
犯人は捕まって、今なお刑務所に居るとか居ないとか。
ぶっちゃけそこらへんはわからない。
それにしても
『懐かしいなぁ。』
私の家族は今は違う所に住んでいる。
火事になったのは私の家でなく
彼の家。
彼の家族は火事が起きてすぐに引っ越した。
私の家族…
両親に姉の04人家族だった。
彼は…正直覚えていない。

『…帰ろ』
住宅街を後にする。
なんの気配も無いしね…
私はよく此処に来て彼にあえることを期待する。
しかし、それは叶わぬ夢だ。