2つのグラス
第2章 出張
「お疲れぇ~」
「あれ?部長
まだ酔ってますー?」
「いや、酔ってないよ。でもさすがにさっきは
飲みすぎた。」
顔が赤い部長を中に
招き、買ってきた
ジュースで乾杯をした。
「二人で話したかった
んだ。これからどう
するんだ?」
また奈央の愚痴が
始まった。
仕事への不安
家庭への不安
将来への不安
聞いてもらえるだけで
不安が消えるような気分
だった。
「そっか大変だよな。
俺も協力するから、
また飲もうぜ。」
ジュースで再度乾杯した。
話が続き部長が
おもむろににベット
に転がり
「お願いしていい?
マッサージして♪」
部長の笑顔には
負けてしまう。
「はーいお客様。
ご希望箇所は
ございますか。」
「肩から腰お願い
します。」
奈央は上から部長を
押した。
「あー気持ちいい。
いつもはさ、嫁さんが
腰痛いからってやって
るから…
やっぱたまにはいいね
最高~♪」
部長は家庭でも
いい旦那さんなんだ。
奥さん幸せだろうな。
でもたまには羽根伸ばし
たかったんだな今日は。
勝手に納得した。
「はい、おしまい!」
「うーん…ありがと!
お前は大丈夫?
俺もマッサージ上手だよ。」
「じゃーお願いします♪」
最近の疲れと、マッサージは好きという理由から軽い気持ちでお願いした。