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過去日記

第13章 2012年3月


「うっうっうわあぁぁぁっ、あああっ……」
 

奈緒は堰を切ったように泣き始めた。


周りのクラスの皆が一斉に注目するくらいに。



「うあぁぁぁあたしっ、
あたしっ守ったよぉ!
若菜との約束、守ったよ!
よかったんでしょ?
これでよかったんでしょ?
若菜ぁぁぁっ!……」


俺に責められ、必死に若菜に縋ろうとする奈緒の姿を見て、俺は自分が嫌いになった。


今、目の前で若菜に言われたばかりだ。


『奈緒のこと、責めないでね』

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