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なつのおと

第6章 ハナビが散る空





俺も柔らかく笑って手をあげた。





「また明日。…橋本さん」






とても自然に挨拶をして通りすがる。




友達とすることと同じ。




その笑顔も、彼氏であった俺に向けていたものとは違う"友達用"の顔だった。





さすがは橋本あずさ。




無責任とは知っているけど、その強さと優しさに感服する。




「ほんと、俺にはもったいなかったよ」




そう呟きながら図書室を目指す。




まっちーは今日もいるかな。









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