テキストサイズ

なつのおと

第2章 夏のはじまり



離婚の暗い話を思い出すと必ず一緒に浮かぶキラキラした思い出がある。


両親が離婚する1年前の夏休みに出会った親友、カナタ。


10才かそこらだったけど俺はあいつのことを忘れられないでいる。


それだけが俺にほんのちょっと光の部分を残してくれていた。


秘密基地。


今どうなってんのかなあ。


東京に住んでるって言ってたからこっちきたら会えると思ったが東京をなめていた。

こんな人で溢れかえっている街で偶然の再会など奇跡にひとしい。


だけど俺は今も探し続けている。


「ホリ カナタ」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ