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なつのおと

第2章 夏のはじまり




何も考えずここまで走ってきたが、俺は一体何しにここまで来たのだろう。



あの曲の題名を聞くため?



誰が弾いてるのか確認するため?



……それもそうだけどなんか違う気がする。


多分俺は、



もっと近くで聞きたいんだ。




一瞬で胸をうち、鳥肌をたたせた、かすかな旋律。



近くで、はっきりと聞きたい。



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