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なつのおと

第2章 夏のはじまり




「さっきこれ弾いてたの、田中さんだよね?」


「ああ、そうですが」


反応薄っ!!


ニコリともしないで俺を正面から見つめる。


こえぇよ。


もしかしてさっき飛び込んできた時の顔、レアだったんじゃね?


「もう一回、弾いてくれない?ちゃんと聞きたいんだ」


表情は変わらない。


ん―心持ち目が開かれた?


まあ、その程度の変化で。


てかタメと話すのにこんな緊張したことねえよ。


断られるかな…


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