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なつのおと

第2章 夏のはじまり




頭を抱えていた手を離して田中さんを見る。





あ。






笑ってる。



ほんの少し口元をゆるめて、目が細くなっている。



「…泣いてくれて、ありがとう」



ふわっと向けられた笑顔はまるで咲き始めの花のように綺麗で。



また鳥肌が立ってしまった。



………反則だろ。




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