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なつのおと

第3章 遠い虹へ




「うわ、おもてえよっ!!」


走りだそうとした俺の首に手をかけ、背中から体重をかけてきた奴がいる。


こんなことする奴は一人しかいない。


「海斗、じゃま!どけ!」


望月海斗、俺のクラスメートでよくツルんでる。というかまとわりついてくる。


「あれあれ?何、珍しくハルが動こうとしてる。どっかいくん?」


あ―もう面倒くせえ!


「うっせえ!俺は暇じゃねえんだ!」


何を説明するのも取り繕うのも嫌になって海斗を振り払う。


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