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なつのおと

第3章 遠い虹へ




我ながら完璧。


まっちーと仲が良い俺なら大丈夫だろう。

目を擦って海斗にどや顔してみる。


「…はいはい、行ってらっしゃーい!」


うし!さっすが俺!


やっと聞ける。


朝から聞きたくてしょうがなかったあの音。


続きは出来たのだろうか?


顔がにやけてる気がして口元を隠す。


「じゃあ海斗、またあした」


走り出した俺は気付かなかった。



「あいつ嘘ついた後必ず目擦るんだよなあ…」


海斗がそうつぶやいて俺の背中を見送っていたことを。


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