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なつのおと

第3章 遠い虹へ




走り出して数分。


一昨日より圧倒的に早く音楽室に着けた。

息を整えてドアの前に立つ。


「…あ」


ドアに手をかけてふと思う。


―…今日、来てるのか?


何で俺は当たり前のようにココに来ているんだ?


走ってきて火照った体が一気に冷えていく感じがする。



田中さんは「あの日だけ」、「たまたま」、「気が向いたから」音楽室でピアノを弾いていたのかもしれない。


てかその方が可能性高いし。


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