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なつのおと

第3章 遠い虹へ



なんでかわからないけど、目が彼女から離れなかった。


そういえば。


田中さんは誰かに似ている気がする。


思い出せない。


くそ。


モヤモヤしたまま彼女を見つめる。


そのままグランドピアノの蓋を開けて、鞄から楽譜を取り出した。


分厚い本。


視力が2.0ある俺は軽々とその表紙の文字が読めた。


「しょっぴん?」



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