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なつのおと

第3章 遠い虹へ


ページをめくる手が一瞬止まって、2、3枚戻る。


ん、決まったのかな?


様子を窺っていると楽譜を立てかけて、すぐに鍵盤に手をおくからビックリしてあわてて止める


「ちょ、ちょっとまって!」


びくっと肩をふるわした後、例の無表情でこちらをみる。


重なる視線。


こんなに離れているのにその綺麗な目に吸い込まれそうで目が離せない。


…じゃなくて。



「何の曲、弾くの?」



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