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なつのおと

第3章 遠い虹へ



「聞いたらわかるから」


…あ、さようですか。
じゃましてすみません。


彼女から視線を外された。


そして再び鍵盤に手を乗せる。



静けさが訪れて、唯一開いた窓からかすかに部活動の声が聞こえるくらい。


あ、



空気が変わった。




田中さんの息を吸う音が聞こえて、



一陣の風が頬をなでた。



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