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なつのおと

第3章 遠い虹へ




もう一人聞かせたい奴はいるけど。


まあ、会えないだろうな。



「そうなんだ…でもね、スッゴい良い音してた」


そう言った田中さんの口元はちょっとだけほころんでいて。



あれ?



なんか柔らかくなった?



「まじ?田中さんにそう言ってもらえるなんて…」



「しゅーーんくーーん」



「おわっ!!!」


「えっ!?」



不意に俺たち以外の声が響いて跳ね上がるほど驚いた。



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