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なつのおと

第4章 雨が降る




「…ごめん」


これは自分の意志で言った言葉。


『私…何かした?』


「いや、あずさは何も悪くない」


そう、あずさに悪いとこなんて無かった。


可愛いだけじゃなく、優しかったし俺のことを考えてくれていた。


悪いのは俺。


あずさにちゃんと向き合わず、優しくなかった俺。


『……いつかこう言われるんじゃないかって思ってた』


「え?」


急に明るくなった声に驚く。


『わかってたよ、私を好きじゃないって事ぐらい』



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