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Uターンズ

第2章 親子

「えぇと… 薫くん」
薫はこっくりうなずいた。


「お掃除、たくさんやってくれてたよね、ありがとね」

校長は薫の頭に手を置いてにっこりした後「じゃ」とだけ言って校舎に入って行った。


「校長先生が、薫のこと覚えててくれるんだぁ…」
「人数少ないですからね、僕らの頃はマンモス校だったけど」

「…え?」
葉子は、小谷と呼ばれたこの男を、改めてよく見た。

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