Uターンズ
第6章 家族
葉子と薫は、実家から歩いて5分位のところにある団地に、ふたりで住んでいる。
そして、そこから違う方向に向かって5分ほど歩くと、茂と茜が住んでいるアパートや、茜の祖父母の家があった。
何しろ同じ小学校の学区内なのだから、お互いがとても近いのだ。
地下鉄に乗る前に連絡がついた茂は、駅から一番近い葉子の実家に寄り、帰りがけに買ったワインやらデザートのアイスを置いて、自宅へ着替えに帰った。
「いや~茂くん、立派になったもんだ」
葉子の父、信夫は小学校6年生の印象のほうが強いせいか、ワイシャツにネクタイを締めた茂に、しきりに感心していた。
だが、白っぽいTシャツに短パンという格好に着替えてきた茂を見ると、昔を懐かしんでかもっと上機嫌になる。
「うん!思い出すねぇ… 長い、真っ赤なハチマキをキリッと締めて…」
「ちょっとお父さん、もう酔ってるの……やぁねえ」
母、さちよが苦笑いをする。網の上で肉から香ばしい煙が上がり、茜と薫は煙をまともに浴びて大騒ぎしていた。
「ほら茂くん、遠慮しないでもっと」
「すいません!いただきます」「ちょっとお父さん、馴れ馴れしいわよもう!」
「だって小学生の頃を知ってるんだもんなぁ……いやあ会えて嬉しい、乾杯!」
そして、そこから違う方向に向かって5分ほど歩くと、茂と茜が住んでいるアパートや、茜の祖父母の家があった。
何しろ同じ小学校の学区内なのだから、お互いがとても近いのだ。
地下鉄に乗る前に連絡がついた茂は、駅から一番近い葉子の実家に寄り、帰りがけに買ったワインやらデザートのアイスを置いて、自宅へ着替えに帰った。
「いや~茂くん、立派になったもんだ」
葉子の父、信夫は小学校6年生の印象のほうが強いせいか、ワイシャツにネクタイを締めた茂に、しきりに感心していた。
だが、白っぽいTシャツに短パンという格好に着替えてきた茂を見ると、昔を懐かしんでかもっと上機嫌になる。
「うん!思い出すねぇ… 長い、真っ赤なハチマキをキリッと締めて…」
「ちょっとお父さん、もう酔ってるの……やぁねえ」
母、さちよが苦笑いをする。網の上で肉から香ばしい煙が上がり、茜と薫は煙をまともに浴びて大騒ぎしていた。
「ほら茂くん、遠慮しないでもっと」
「すいません!いただきます」「ちょっとお父さん、馴れ馴れしいわよもう!」
「だって小学生の頃を知ってるんだもんなぁ……いやあ会えて嬉しい、乾杯!」