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第7章 男と女

デザートを食べ終わると、葉子も勧められてまたワインを少し飲みはじめた。

口当たりのいいワインで、ついつい早いペースで飲んでしまい、いい気分になったところへなんと薫が、茜ちゃんと一緒にばぁばのおうちに泊まりたい、と言い出したのだ。


「えぇ……?急にそんな」

これには茂もさすがに恐縮していたが、信夫はもう酔いつぶれて寝ていたし、さちよも相変わらず屈託がなかった。


「いいじゃないのぉ、夏休みなんだし…… 茜ちゃんなら、むしろお願いしたいくらいよ~」

茜は薫に引っ張られてやって来るといつも、麦茶をコップに注いだり果物の皮を剥いてやったり、薫の面倒を見てくれるのだと、さちよは話した。


「近いんだもの、子どもたちの着替えを持ってきて……ふたりともたまには朝、ひとりで身軽に支度して仕事行くといいわ」

そんなさちよの言葉に甘え、茂と葉子はそれぞれの家に子どもの着替えを取りに行くことにした。


実家を出て、途中までは同じ道を行く。

今日の酒の量は、茂にとって大したことはない。いつも通り、いやむしろ早く着替えを持って行かないと、子どもたちが夜更かしになると思い、茂は幾分早足で歩いた。

葉子は、比較的酒に強いほうだが、茂に合わせて歩いているうち、次第に目が回ってきた。

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