テキストサイズ

Uターンズ

第8章 自ら

そんな中で葉子は、より感じる身体になるために、自慰は必要……恥ずかしいものではないという文章に出会う。


女性の身体は男性にはわからない、パートナーとのセックスが物足りない時、不満を押し隠すのでなく、こんな風に愛されたい、ここが気持ちいいと相手に伝え、共に楽しむことで愛情も増す…


元夫は自分が気持ちよくなることしか考えておらず、早漏だった。そんな男とのセックスは子作りが一番の目的で、あとは単なる妻の義務と思っていた葉子は、たとえこれを早く知ったとしても、自分たち夫婦には無縁だったろうと考える一方で、気持ちよくなるための手段…に興味がわいた。


薫が寝入った後の、ひとりの時間。

すればするほど、葉子の身体は感じるようになった。

出産を体験した女性は、その苦しみのご褒美として、膣や子宮で壮絶な快感を得るようになる…… それは本当だった。

薫の教育上、アダルトグッズの購入は考えなかったが、それなりのものを使い……


そして今。


自分の手ではなく、好きな人にもうすぐ愛される……

当分、誰も来ないであろうひとりの部屋で、期待感に葉子の身体は、今までにない位激しく疼いていた。


葉子はショーツを脱ぎ、ひんやりとした畳の上で下半身を露にした。

愛液でぬるぬるになった指先で、割れ目をそっと擦る。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ