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Uターンズ

第16章 中学生

「わ~、豪邸!」

裕介は4人兄弟、祖父母と両親で8人家族なのでLDはかなり広く、ダイニングテーブルも天板が厚くて縦長のものを使っている。

「シロップ、イチゴとカルピスどっちがいい?」

「カルピス!」

二人で同時に答えた。

かき氷を食べてから少しTVゲームをやり、薫を祖父母の家まで送った。

「…茜ちゃん時間あるだろ?さっきの続きやろうか」

「うん!」

茜は久しぶりに裕介と遊べるのが嬉しかった。

裕介はいま中学2年生、背がかなり伸び、変声期を迎えてかなり男っぽくなってきていた。

並んでゲームをやりながら、時々チラッと鼻筋の通った横顔が視界に入ると、茜は2年前に一緒に遊んでいた時には感じなかった、くすぐったさのようなものがあった。

「茜ちゃん」

黙ってコントローラーを動かしていた裕介が、ふいに声をかけた。

「さっき二人で……『野ション』してたデショ」

「えっ」

茜は凍りついたように何も言えなくなり、次に恥ずかしさで顔が、かぁ~っと熱くなった。

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