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刑事とJK~続編~

第10章 爆弾狂の名

『わあー、魚でかい!!』


「ウツボだって、いや~怖いっ」



二人は水族館を充分満喫していた



角を曲がる際に、ふと前を見た


『あれ…?』



どこかで見たことのある顔だった



「どうしたの?ゆうひちゃん」


『え…ううん、何でもないよ…』






―――――――――――





「…嘘だろ…」




愕然とした




「どうしたんすか?」



シゲは斉藤の前に広げてある地図に目を落とした



「ここ…」




4ヶ所の点を結び、その対角線の交点…


つまり、2本の線が交わる点は地図上である場所を指していた


そのある場所というのが


「水族館だ…」



「え…」






―――――――――――






ドオオォーン!!!




辺り一帯が揺れた




『な、何!?』「わかんない!!」



水族館内は騒然となった



続いて非常ベルが鳴り響く


〈緊急事態です、お客様にご連絡します
館内で爆発が起こりました。係員の指示に従って、落ち着いて避難してください
繰り返します
緊急事態です――――〉




『爆…発…』



人々は、係員が来る前に、出口へ向かって走り出した



佳奈も一緒に走り出したので、ゆうひも…と思ったが、後ろから誰かに突き飛ばされた



『いっ…!!』



「ゆうひちゃ…!!」



こけたゆうひの元へ佳奈は駆け寄ろうとしたが、人の波に飲まれてしまった



『っ…!!』



後ろからなだれ出てくる人に踏まれないよう、ゆうひは必死に身を縮こめた




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