刑事とJK~続編~
第10章 爆弾狂の名
続いてまた爆発音が聞こえた
そして揺れる館内
さらに引き起こされるパニック…
『っ…』
その時、誰かがゆうひの腕を引っ張って起き上がらせた
『え…』
人に流されないよう、壁際に身を寄せる
ゆうひは、自分を立たせてくれた人を見ようと
顔を向けた
『―――!!!!
あ、あんたは…!!!』
「どうも久しぶり、ゆうひちゃん」
あろうことか、ゆうひを立たせてくれた人間は
小泉だった
『ちょっと…は、放して!!』
「ダメだって、またコケたりしたら嫌でしょ?」
小泉はゆうひの肩をしっかり掴んだ
…さっき一瞬見た見覚えのある顔…小泉だったんだ…!!
『あんた、最近やたらと事件起こしてんじゃん!!
この騒ぎも、あんたの仕業なんでしょ!?』
「違うよ」
『え…?』
3発目の爆発が来た
ドオオオオン!!!
最初の爆発など、比べものにならないくらい
大きな爆発だ
『きゃっ!!』
足元が揺れ、ゆうひは小泉にしがみついた
『ちょっ…、触んないでよ!!』
「掴んできたのはそっちだろー?」
相変わらず、小泉はククッと笑う
「で、出口が塞がったー!!」
誰かがそう叫んだ
一緒に、絶望の悲鳴が聞こえてくる
「出口塞がったってさ、ゆうひちゃんどうする?」
『どうもこうもないっての!!』
ゆうひは小泉の手を振り払った