刑事とJK~続編~
第10章 爆弾狂の名
『あんたが、爆破事件の犯人じゃないってどういうことよ!!』
「俺じゃないんだから、仕方ないじゃん?」
『信じられるわけないじゃん!!この爆弾狂!!』
すると小泉はまっすぐゆうひを見た
「そうだよ、俺は爆弾狂の小泉だ
その名前は俺だけのもの。
誰かがその名前を語って好き勝手やってるのは腹が立つ」
『…』
ゆうひは黙った
認めたくはないが、この時の小泉は
嘘はついてない気がした
「信じてくれたの?」
『全っ然、警察に突き出してやる』
「ククッ、その前に退散させてもらうよ」
小泉は館内を見渡した
逃げ遅れた人々が、出口を求めて走り回っている
「まず、簡単に出られる気はしないね
相手はそこそこ手のこんだことをしてるから」
『何それ…?』
「今まで起きた4つの爆破事件は、この水族館を狙うと暗示させるための手懸かりにすぎなかったんだよ」
『?』
「地図を思い浮かべてごらん、〇〇県、△△県、□□県、そして××県…
これに線を引いて、交わった点が…」
小泉は水槽を指でなぞった
『あ…、この水族館…!!』
「その通り。だから俺は、俺の名を語った馬鹿の顔を拝みに来たんだ」
『爆発に巻き込まれるってわかってるのに…
どうしてわざわざ…』
「ククッ
やっぱり、プライドって奴が傷つけられるのは嫌だからね」
…プライドって
犯罪者のプライドとか
理解出来ない