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刑事とJK~続編~

第10章 爆弾狂の名


「それより、ゆうひちゃん」


小泉はゆうひの髪を撫でた


「生きてたんだね、良かったよ」


『触んな』



「刺されたって聞いたからさ、心配してたんだよ?」



『余計なお世話!!』




「連れないなぁ、ほんとのことなのにさ」



小泉は頭を傾げた


と何かに気づき、小泉は突然ゆうひを抱えて走り出した



『え!?ちょっ、放して!!』




ゆうひが暴れかけたとき、すぐそばで
ドウンッ!!
と爆発が起きた



『きゃっ!!』


爆発の威力は小さかったが、その近くにいた二人は爆風で倒された



「いたた…ほんと危ないな」



さっき二人が立っていた場所で爆発したようだ


もし、小泉がゆうひを抱えて走り出さなければ
今頃…




『…』



ゆうひは信じられなかった



小泉が、自分を助けたこと

そして爆風から自分を守るように盾になってくれたこと…






ありがとう…



とは、言うまい




『あ、水槽が…!!』



今の爆発で、大きな水槽にヒビが入ってしまったようだ




「ククッ、これはまずいね」



『笑い事じゃないし!!』



「ああ、少し走るよ」



小泉はゆうひの手を引っ張り、急いでその場を離れた



水槽のヒビからは、チロチロと水が出てきている


ピキ ピキ と音を立てながら、ヒビはどんどん広がっていった


ゆうひは振り向いた



『わ、割れる…!!』




バアアーン!!


と、水槽は割れ、勢いよく水が飛び出した


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