刑事とJK~続編~
第11章 頼れるクレイジー野郎
二人は足を進めた
しかし、ゆうひはどうしても聞きたかったことがあった
『何で…こんなに助けてくれるの…?』
「さあねー」
『…』
小泉は、殺人犯だ
村上さんも、殺したんだ
そんな男が、どうして自分をこんなにも助けてくれるのか?
…質問、変えよう
『人を殺しちゃうのって…楽しいわけ…?』
「そういうときもあったかなー?
今は別にどうでもいい感じ」
『…へーぇ…』
爆弾のことについてはエキスパート
もっと何か、人のためになるようなことをすればいいのに…
『…花火、好きだったんだっけ?』
「うん、それは好きだよ
すごく綺麗だしね」
小泉は話に乗ってきたようで、続けた
「俺思うんだよね
花火って、咲いた花に似てるからそんな名前を付けられたんじゃなくって
消えていく時のはかなさが、散っていく花に似てるからじゃないかってさ」
初めて
小泉は寂しそうな顔を見せた
『…』
ゆうひは、その顔から目を逸らせなかった
逸らしたら、きっとこの男はひとりぼっちになってしまう…
そんな気がしてならなかったからだ