刑事とJK~続編~
第14章 ありがとう
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「ちょっと先輩話聞いてますか!!?」
「…はっ!!」
シゲは呆れた顔をした
「だーかーらー、書類整理を終わらせたいんで、早くはんこ押してください」
斉藤の前にズイッと書類の束を出した
「あ、おう…えっと…はんこ…」
引き出しを開け、書類にはんこを押した
「よし」
「"よし"じゃないっすよ!!
それリップクリームっすよ!!?」
「へ?」
斉藤は手に持っているものを見た
シゲの言う通り、それはリップクリームだった
「!!!???」
「何驚いた顔してんすか!!
こっちがびっくりっすよ!!!」
シゲはよっぽど急いでいるらしく、イライラし始めた
「わ、わりぃ、…はんこ、な」
今度はちゃんとはんこを持ったことを確認し、書類に押した
「ちょっ…、先輩大丈夫っすか!!?
何自分の手に押してんすか!!?」
「は?」
また手元に目をやった
自分の左手の甲には紅い"斉藤"の文字
「…は、ははは」
「先輩…ど、どうしたんすか…?」
シゲは斉藤の額に手を当てた
「熱はねぇよ…」
斉藤はその手を下げさせる
「何かあったんすか…?」
斉藤はシゲの方を見た
「子供できた」
「え…
えええぇーーーーーーぇえ!!!!!??????」