刑事とJK~続編~
第14章 ありがとう
…しかし
ゆうひにはどうしても避けて通れない問題があった
――――――――――
「…っ、何だと?
もっぺん言ってみろ」
斉藤は机に肘を置いた
「本当だ、俺の腕を折ったのは、こ、小泉だ!!」
「…」
斉藤が事情聴取をしている相手
それはあの水族館爆破事件の犯人の男だった
男の意識が昨日やっと戻ったので
今こうしているわけだが…
「はぁ…」
斉藤は溜息をついた
男の話を聞いていると、以下のようだ
まず、何故あのような爆破事件を起こしたか
理由は簡単
楽しむため
小泉の犯行に見せかけたのは、その方がメディアに取り上げられて
大騒ぎになるだろうと思ったから
そこまでは別にどうってことはない
いや、ないわけではないが
斉藤にとってはその後の話の方が重要だった
「…最初は、ハハハ…、計画通り順調に事は運んでいた…
でも監視カメラのモニター画面を見ていると
俺の方へ向かってくる人間がいたんだ
そのうち死ぬだろうと思って、何度か爆発させたが…ダメだった
その人間も…爆弾を使ってた…」
「それ本当か?」
「ああ
ついにその人間が、管理部屋まで来てしまったんだ
だから俺は、その人間について来ていた女を人質にした…」
「…女…?」