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刑事とJK~続編~

第18章 刑事危機


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PLLLLL… PLLLLL… P…


『はいもしもし、こちらあなたの愛妻ゆうひでございまーす』

《ゆうひ…わりぃ、今空いてっか…?》


『会うってこと?』


《いや…電話でいい…》


斉藤の声のトーンがいつもに増して低い

トイレをさせていた子犬をケージに戻し
壁にもたれた


『いいよ、何?』



《ゆうひ…
オレ…クビだって…》



『え…?』


腰が抜けそうになった

けれど踏ん張ってその体勢を維持できたのは
多分、斉藤の声が不安げに震えていたから



『ま、待って…、もう一回言って…』



《刑事…やめさせられ…
どうしたらいいか…わかんねぇよぉ…》




『…し、しっかりして!!
理由はどうして?
何か悪いことでもしたの?』



《…わけ…教えてくんなかった…》



『なら、間違いかもしれないじゃん!!』



《…そんなの…》



『お金ならあたしが稼ぐから、斉藤はあたしに電話してる暇あったら自分で出来ることしなきゃ…!!』



《…ゆうひ》




『じゃあね』



急いで電話を切った



斉藤には
あたしに任せろ
みたいに言ったけど…



不安で



押し潰されそうだ




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