刑事とJK~続編~
第20章 篭城突入策
「で、犯人からの要求は?」
長谷川は斉藤に尋ねた
「何も反応ないらしいっすよ?」
「ウザいな、もうこっちから建物に穴空けようか」
「あ、それ俺も思いました」
長谷川と吉川はお互いにタッチした
「俺はそんなの反対で…」
「そうと決まれば中島ちゃんに連絡だ」
長谷川は南の言葉を遮って、中島に電話をかけた
「ちょっと長谷川さ…」
「あ、中島ちゃん、こっちに爆弾処理班送ってくんないかなぁ?
出来たらダイナマイトも手配してー、うんうん、ありがとう」
「長谷川さん!!」
「何カリカリしてんだ君は」
長谷川は鼻で大きく息を吐きながら、横目で南を見た
「カリカリって…、そんな勝手なことして、中で人質でも取られてたらどうするんですか!!?」
…南の言い分も一理ある
長谷川さんの行動は、確かに勝手だ
もし人質を取られていたりしたら、人質の命を危険にさらすことになりかねない
「…ひとつ、言い忘れていた」
長谷川は全員の方を向いた
「昨日の夜中、アメリカ刑事科本部より連絡が入ってな…
…あの不法入国者たちに盗まれた、という証拠が出てきたらしいんだ」
「盗まれた?
何を…」
長谷川はバツが悪そうな顔をした
「核ミサイル誘導装置だよ」