刑事とJK~続編~
第20章 篭城突入策
「でも、それなら別に自爆させなくても
こっちからミサイルで撃ち落とせばいいんじゃないですか?」
藤野の疑問に、他の皆は頷いた
「こちら側のミサイル発射準備が滞りなく進む確信はない。
しかも、撃ち落とせたとしても核物質が海を汚染してしまう」
「爆破させれば、その心配はないと?」
「ああ」
藤野はもうひとつ尋ねた
「なら、向こうが撃とうとしてるミサイル自体を今のうちに何とか…」
「それは無理だ
ミサイルの解体には1週間はかかる。
その間に、犯人がミサイルを撃ってしまう可能性は大だ」
「そんな…」
「だから、誘導装置に付いている爆破機能を使えば
全部丸く収まるって言ってるだろ?」
長谷川の言葉は、不思議と人を安心させた
「長谷川さん、"誘導装置"ってことは、その装置に向かってミサイルが突っ込んでくるっつぅことっすか?」
「その通り」
長谷川は頷いた
「…でもとりあえず、犯人を説得出来るに越したことはないっすよね」
「それが1番平和的だな」
「…」
斉藤はいきなり、建物に向かって歩き出した
「おい斉藤、どこへ…!?
危ないぞ、戻って来い!!」
皆呼び止めるが、斉藤はどんどん歩いて行く
「あの馬鹿…!!」
南は急いで斉藤を止めに行った