刑事とJK~続編~
第26章 全ては復讐のために
―――――――
「はい」
火薬を詰めて紙で閉じ、羽生に渡した
「すっごーい!!
売り物みたい!!」
羽生は、俺特製の花火をいろんな角度から眺めた
「帰ってね」
「火、つけたい!!」
「…。
いや…今昼間だし…」
「夜に、ねっ」
「…」
ここまで来たら、もう了解せざるを得ない
どうせ、花火に火をつけるまで帰らないつもりだろう
それから夜…暗くなるまで、羽生は俺の部屋でダラダラと過ごしていた
俺は、途中で昼寝したけど…
「蒸し暑ーい」
外へ出ると、昼間とは違った暑さに思わず足が止まる
羽生も、着ている制服をパタパタとした
俺と羽生が向かったところは、近くにある小学校のグラウンド
俺は片手にライター、片手にバケツを持ち
羽生は両手で、たった一本の花火を握って歩いて行った
「お腹すいたな…」
夕食を食べる前に出てきてしまったからだ
「帰ったら、何か作ってあげようか?」
「羽生は俺の何なの?」
「クラスメート?」
羽生は軽い足取りで、俺の前を進んで行った