刑事とJK~続編~
第27章 この子に託してもいいかな
「…」
小泉はゆうひを離した
「斉藤…もうすぐ来るね」
『え?』
ドタドタドタドタ
大人数の足音が聞こえてきた
廊下の奥の角から、バッと斉藤が姿を現し
こっちへ向かって走ってくる
その後に続いて、十数人の犯人が追いかけてきた
『お…多いね…』
「だね」
「小泉ー!!連れてきたぞぉー!!さっさとしやがれー!!」
斉藤が叫ぶと、小泉は何やらボタンを押した
と同時に
ドカアアーン!!!
と床が爆発した
爆発した場所は、犯人たちの後ろの床
床を抜けさし、犯人たちの退路を断ったのだ
―――小泉が提案した作戦
こうやって犯人を細い道に誘い込み、出来るだけ1対1の環境を作ることで
鍵を持った犯人から、確実に鍵を奪おうというものだった
「よし、出口の外でボコボコにすんぞ!!」
斉藤は作戦通りに犯人をおびき寄せたのだ
小泉とゆうひの腕を引っ張り、出口へ出ようとすると、
斉藤は小泉に突き飛ばされた
「っ…てめぇ何すん…!!」
ドゴオォーン!!!
斉藤とゆうひが出口に出た瞬間、出口手前の床が爆発した
底が抜け、まだ廊下に残っている小泉とは隔たりができた
廊下には、小泉とたくさんの犯人
『な…小泉、何してんのよお!!!』
ゆうひの声に小泉は振り返り、
そしてニコリと笑った