刑事とJK~続編~
第27章 この子に託してもいいかな
『っ…!!!』
ジワ…
と、小泉の腹部が赤く染まってきた
撃たれた傷口が開いてきたようだ
『もうやめて…もうやめてよぉおお!!!』
服に滲んだ血は、ポタリ ポタリと床に落ちる
そして小泉の前に走ってきた男…
「発見」
首に鍵をぶら下げていた
男は小泉の腹をわざと狙って殴りに掛かった
さすがにまずいか…と思い、小泉は男の手を払った
少し…武道の経験者だろうか
他の雑魚より動きが慣れている
「…っ」
面倒だねぇ…
小泉は防戦一方になってきた
「小泉…!!もういいからこっちへ飛べ!!」
斉藤は思い切り手を伸ばした
「…」
それを見た小泉は微笑し、また男に向き直った
男は攻撃の手を緩めない
しかし一瞬の隙を盗んで、小泉は男の頭を左手で掴んだ
そして右手で鍵を握り、紐ごと引きちぎった
「斉藤!!」
ポーンと
小泉の手から斉藤の手へ
鍵は綺麗な弧を描いて、渡った
「…!!」
斉藤は上手く鍵をキャッチした
『鍵…!!』
斉藤が鍵を手に取ったことを確認すると
小泉は懐に忍ばせておいたボタンを押した