刑事とJK~続編~
第27章 この子に託してもいいかな
傷の舐め合いなんて
弱い生き物同士が集まってするようなことだ
弱者が弱者を励ます
ただそれだけ
何も進歩などない
でも
だとしても
傷を舐めてくれるような仲間がいなければ
生きてなどいけない
あたしは
そう思ってたし、今でもそう思う
あんたの"ひとりぼっち"に共感して
あたしはあんたの仲間だと
思ってしまったんだ…
だからあたしは、あんたの"ひとりぼっち"の傷口を舐めてあげたくなって
泣いたんだ…
『小泉…人生やり直して、人の役に立ってみるんじゃないの!!?
あれ、嘘だったの!!!??』
涙が
止まんないよ…
「そんな約束、した覚えはないよ…
それに、たとえしていたとしても…」
悲しげに
笑ったのだ
「俺はもう…やり直せないほど、人を殺したから…」
かろうじて動けた犯人は、フラフラになりながら小泉に襲い掛かった
小泉は拳を手で止め、殴り返す
「いて…」
力んだだけで、血が吹き出てきた
「俺が人生やり直そうとなんてしたら…死刑か、よくて死ぬまで牢獄でしょ?
クク…なら、死に場所くらい選ばせてよね…」
小泉自身も、立っているのがやっとだった
「ふ…ふざけんじゃねぇえええ!!!!!!」