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刑事とJK~続編~

第30章 逃がしちゃったね



風呂を上がると、二人はソファーに座った



「河瀬の奴は、禁固数十年だと」



『…判決出たんだ…』



「ああ、他の奴らは、まだ決まりきってねぇみたいだけどな」



背もたれに腕を乗せ、フゥッと息を吐いた





あの事件のあと、人質やその他生存者の救助が行われた



犯罪に関係した人間はみんな身柄を拘束され…

その時の指揮は長谷川がとった






『そう言えば…南さんはどうなったの?』




「ああ…少し落ち着いてきたみたいだ」






事件後、刑事科の医療室で健康診断をしてもらってる時だった―――――――




「斉藤!!」



「あ?」



振り返ると、いきなり南に胸倉を掴まれた



「…どうした?」




「どうしたもこうしたもない!!何で小泉と一緒にいた…!?」



歯が折れてしまうんじゃないかってくらい、強く歯を噛んでいる



「…何でもいいだろうが」




こっちだって思い出したくねぇんだ…




「良いわけあるか!!!!」



バキィッと殴られた




棚にぶつかり、薬品が散乱する



「っ…やったなコラ!!!」





ここからはもう大喧嘩




津森にこっぴどく叱られ、二人とも喧嘩はやめたが



南の機嫌は最悪なものだった





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