刑事とJK~続編~
第7章 敵に塩を送る
「…ぁ」
斉藤も、舞と一緒に清隆を見た
そして気づいた
この男、昨日確か刑事科に来た男だ…
南に話しがあるっつって…
あ、もしかして
飛鳥の元カレか!!??
おいっ、と斉藤は南の肩を叩いた
しかし、南は不愉快そうな目しか向けて来ない
まあ、愉快そうにする理由もないが…
「帰る」
南は引き返そうと、体の向きを変えた
「待て待て待て!!
オレの買い物はどうなった!?」
斉藤は必死に南を止める
もともとは、南と飛鳥を会わせるための計画なのに
ここで南が帰ってしまっては意味がない
「買い物くらい一人で出来るだろ
幼児か」
あああ~殴ってやりてぇ~
しかし斉藤は我慢した
「清隆、何か言わなくていいの…?」
舞は清隆に耳打ちした
「南さんは、俺の言うことは何も聞いてくれないよ」
清隆の声には諦めが感じられる
「でもさぁ…」
「南!!!」
その声に、全員が振り向いた
「あ…」
南は搾り出すように声を発した
「飛鳥…」
駆けてきたのは、飛鳥だった
その後ろから歩いてきたゆうひは、斉藤に小さくピースした