
刑事とJK‡番外編‡
第23章 刑事とBG~Ⅱ~
泣きじゃくるゆうひを、祐司は黙って優しく抱きしめた
「俺のことは気にせず、思いっきり泣いてください」
『……ふっ…うぅ…』
ゆうひは、祐司の胸の中で泣いた
―――数分後
ゆうひの涙は全て出尽くしたようだ
「大丈夫、ですか?」
祐司は優しく問いかけた
『だ、大丈夫ですっ…、すいません///』
ゆうひは急に恥ずかしくなって、祐司から離れた
『あっ、祐司さんの服汚れちゃった…』
「これくらい平気ですよ」
祐司は優しく微笑んだ
ドキッ
ゆうひの胸が高鳴る
「涙の理由は、彼ですか?」
彼…?斉藤のこと…?
『…あ、はい…』
「彼のことが好きなんですね」
『…はい///』
「彼は今どこに…」
祐司がそう言いかけたとき、背後からバタバタと足音が聞こえてきた
「ゆうひ!!」
『…斉藤…』
斉藤は急いでゆうひのもとへ寄った
「部屋にいなかったから、どこに行ったかと…心配させんじゃねぇよ」
安堵の表情を見せる斉藤に、ゆうひは複雑な思いだった
「ってか、何でてめぇがいんだ?」
と、祐司に突っ掛かる斉藤を止めるように
『…はい』
斉藤の前にグッと財布を突き出す
「あ…オレの…?」
『…うん』
どこか投げやりなゆうひの言葉に、斉藤は少し気にかかった
「…どうしたんだよ?」
『…』
