
刑事とJK‡番外編‡
第23章 刑事とBG~Ⅱ~
(余計こじらせたか…)
祐司は二人の姿を見送った
「お前にしちゃ珍しいな」
背後から声をかけられた
「護先輩…」
「感情的になるなんて。あの、ゆうひちゃんって子が気になるのか?」
護はニヤニヤしながら言った
「そんなんじゃないですよ」
祐司はきびすを返して歩き出した
その頃、圭吾は団蔵が殺された部屋にいた
周りをぐるりと見渡した後、しゃがんで床に手を付き、ベッドの下を覗き込んだ
「ん?」
奥の方に白いものが見えた
手の伸ばし、それを掴む
「これは…」
それは、薬が入っていたと思われる袋だった
粉薬だったのだろう、中にはまだ微かに粉が付着していた
「圭吾、何やってんだ?」
背後から護が声をかけた
「何か見つかったんすか?」
祐司も後に続いて声をかける
圭吾は二人に振り返って、クスッと微笑んだ
「証拠、見つかりましたよ」
「えっ!!マジか」
二人は驚いた
圭吾は薬が入っていた袋を、二人に見せた
「青酸カリか?」
「それは調べてみないとわかりません、斉藤さんに鑑識に回してもらうよう頼みましょう」
「でも道は崖崩れで通れないぞ」
「陸がダメなら空があるでしょう」
圭吾はニコッと笑った
