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刑事とJK‡番外編‡

第16章 佳奈の奮闘記

ゆうひちゃんのことは、もちろん気にかかってた



けど、もう一人気にかかってた人がいる




いつも見かけると、目で追ってしまう




…小川君…




今は最後のサッカーの大会前で、頑張って部活をしている






明るくって、優しくって、ほんといい人…






「福田(佳奈の姓)、ノート見せてくれ~!!」



「またか」



席替えしたら、偶然にも小川君と前後になった


嬉しさのあまり舞い上がってしまう



でもさっき言ったように、小川君は部活で忙しく
勉強がおろそかになっている




「ふぅー助かった。ありがとなっ」



「どういたしまして」



小川君は笑ってくれた




あなたのためになるなら、ノートくらい
いくらでも見せたげる…///






そんなある日、ほんとにたまたま、放課後に小川君と二人っきりになった




あたしは忘れ物を取りに、小川君は日直の仕事で教室に残っていた




「日直、かわいそうに」



つい、話し掛けた




「同情するなら代わってくれ~」



「あははー、ヤダー」




二人で出来るなら、別にいいけどねー




小川君は、ふと当番日誌についてある出席名簿を見た




「福田ってさー…」



「な、何?」



突然名前を呼ばれて、心臓が高鳴る




「いっつも丹羽に話し掛けてるよなー」




「ま、まぁね…」




ゆ、ゆうひちゃんの話か…




「丹羽ってちゃんとしゃべってくれんの?」



「…しゃべってはくれるけど…お昼を断られてばっかり」




「福田は、ほっとこうとか思わねーの?」




「え…」





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