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刑事とJK‡番外編‡

第22章 刑事とBG

―――


パーティーの招待客は
100人

祐司は左耳につけているインカムをONにした

「招待客の受付終了しました」


《了解。そのまま屋敷内の警備を頼む》

イヤホンから圭吾の声が聞こえた


祐司は辺りを確認しながら歩く
不審な動きをした者がいないか…


ふとある男女が目に入った


…さっきの…



斉藤とゆうひだった



ただ者じゃない気がする、祐司は思った




〈え~皆様、本日は原黒団蔵(はらぐろだんぞう)様の誕生パーティーにお越しいただきありがとうございます〉


司会者がマイクで話し始めたと同時に、豪華な料理が運ばれてきた


招待客の手元には、シャンパンの入ったグラスが渡される



そして白いヒゲを生やした老人、原黒団蔵の登場


〈皆さん、今日はワシのために集まってくれて感謝する。おおいに楽しんでってくれ〉



〈では皆さん、乾杯~〉



カチン、カチンと招待客のグラスが合わさる音が響いた



招待客は豪華な料理や、デザートブュッフェを堪能している


祐司の前に、メイドがワイングラスを差し出した

ニコッと笑う



「いや、俺はいいです」

祐司が断ると、メイドは寂しそうに去って行った



「今のところ問題ないみたいだな」

圭吾が背後から現れた



「あ~俺も食いてぇな~」

護もキョロキョロしながら歩いた


「こうも人が多いと…3人じゃ警備しきれないっすね」

祐司は目だけを動かし、口を開いた


「霊関係じゃないのは珍しいよな」

護は言った


祐司たちはただのボディーガードではない、霊が見えるのだ


霊から守ってほしいという依頼は、意外に多い


一般の警備会社なら断られるが、

祐司たちの会社では、乙姫要(おとひめかなめ)社長を筆頭に、霊から依頼者を守っている


「よし、続けて警備するぞ。各階の部屋やトイレも確認しよう」

圭吾が指示を出し、3人は再び警備を再開した



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